AED(自動体外式除細動器)について

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AED一般的に目にするようになった「AED」についてお話しましょう。
赤やオレンジのケースに入ったAEDは、空港、駅、スポーツクラブ、学校、公共施設や企業など 人が多く集まるところを中心に設置されています。従来の使用は医師に限定されていましたが、2003年からは救急救命士が、2004年から一般の人達でも使用することができるようになりました。
AEDは、心臓に電気ショックを与えて正常な状態に戻す器械です。人が急に倒れて意識を失った場合、「心室細動」という心臓が何らかの原因でけいれんしてしまい、血液を送り出すことができなくなった心停止状態の可能性があります。そのままにしていると、やがて心臓が完全に停止して、死亡してしまうとても危険な状況です。
心臓突然死の大部分は、この「心室細動」が原因です。心室細動を起こした人が助かるチャンスは、何もしなければ1分経過するごとに10%ずつ失われ、10分後にはほとんど助からなくなってしまいます。ですから、もし心室細動が起こったら、素早い対応が必要になります。そのため いろんな場所でAEDを設置するようになりました。救急車を待っている暇はないわけです。
使用したことがある方は少ないと思います。使い方が難しそうに感じるかもしれませんが、音声ガイダンスに沿って操作するだけで、誰でも簡単に使えます。まず、器械の2枚の電極パッドを、倒れている人の胸に貼ります。胸に貼る位置は、パッドにイラストで描いてあるのでわかります。そうすると、AEDが心臓のリズムを解析してくれます。電気ショックが必要な場合は、器械が自動で準備をするので、完了したら指示に従ってショックボタンを押し、電気ショックをします。医学的な知識がなくても使用できますが、より確実に迅速に行うには、各地で行われている講習を受けておくことをお勧めします。また、最近では動画投稿サイトの動画でも公開されていますので参考にしてください。
心臓や呼吸が停止して意識がない人がいたら、行うのは3つです。まず、119番通報とAEDの要請を行い、次に胸骨圧迫、つまり心臓マッサージをしてください。最後にAEDを使用しての電気ショックです(これはあなたの勇気にかかっています!)。119番通報や電気ショックのボタンを押すのは少し勇気がいりますよね。でも、そのような場面に出会ったら、是非あなたの勇気スイッチを押してください。あなたの迅速な行動と勇気が、誰かの尊い命を救います。