ペースメーカーチェック

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ペースメーカーについて

ペースメーカー心臓は規則正しく拍動を繰り返すために、心臓内にある刺激伝導系と呼ばれる心臓内を順番に電気信号が流れていく経路があります。その経路が何らかの原因で、途切れてしまうことで、心臓のリズムが非常に遅くなってしまうことがあります(徐脈性不整脈)。そのため、一時的に意識を失ったり(失神)、めまいやふらつきが出現したり、呼吸困難・息切れや易疲労感などの症状が現れます。
徐脈性不整脈で、上記のような症状がある方はペースメーカー植え込みの適応になります。自分の脈の代わりにペースメーカーが働いてくれて、症状を緩和できるわけです。症状は他の病気でも出ることがありますので、徐脈性不整脈の症状によるものかどうか、他の病気を除外する必要もあります。
ペースメーカーは、手術で植え込みを行いますが、全身麻酔ではなく、局所麻酔で行うことができます。まず、心臓内に病気の種類により1本から2本の電線(リード)を挿入します。リードは外れないように心臓に固定します。前胸部(多くは左側)の皮膚を切開した部位にペースメーカー本体を挿入し、ペースメーカー本体とリードを接続した後に皮膚を縫合し終了します。数日の入院が必要ですが、低侵襲で行うことができる手術になります。
最近では、リードレスペースメーカー(リードが不必要)もあります。ペースメーカー本体は重さ1.75g、容積は1ccで10円玉より少し大きいくらいになります。ペースメーカーの先端に金属のフックが付いており、これを心臓の壁に引っ掛けて固定する仕組みになっています。局所麻酔または軽い鎮静剤を使用して、足の付け根の血管の中から心臓に植え込みます。このリードレスペースメーカーは、適応となる患者さまが決まっています。詳しくはかかりつけ医または循環器専門医にお尋ねください。
徐脈性不整脈は、ペースメーカー治療に代わる治療はないのが現状です。ペースメーカー治療を受けられなかった場合、ふらつき、めまい、失神、息切れ、呼吸困難などの症状は改善せず、最悪の場合には突然死にいたる可能性がありますので治療を受けることをお勧めします。

ペースメーカーチェックについて

ペースメーカー植え込み後にもいくつかの注意点があります。まず、外出時または医療機関受診時は必ずペースメーカー手帳を携帯してください。最近はMRI対応(MRIを撮影することができる)のペースメーカーもあります。外出時に急病になり、病院に運ばれたときに、ご自身にペースメーカーが入っている、またどのようなペースメーカーであるのか(MRI対応かどうか)がわかると、検査・治療に影響します。是非、ペースメーカー手帳はいつも携帯しておいてくださいね。
また、ペースメーカー植え込み後は電池の消耗やリードの状態を定期的に検査する必要があります。原則として3~12ヶ月毎(電池の消耗具合やペースメーカーの種類によって違います)にペースメーカーチェックを行います。
電池の寿命は、病気の状態やペースメーカーの種類によって異なります(平均的に6~10年程度)が、電池が少なくなると切れる前に電池交換の必要性が出てきます。リードレスペースメーカーも病気の状態やペースメーカーの設定によって異なりますが、電池の寿命は約8~12年とされています。リードレスペースメーカーの電池が消耗した場合は、電池交換する事は出来ませんので新しいペースメーカーを追加する必要があります。それまで使用していたペースメーカーは取り外さず、そのまま心臓の中に残すことになります。
最近では、遠隔モニタリングでペースメーカーのチェックが可能です。患者さんの自宅に設置したモニターから携帯電話回線を通じて、ペースメーカーの情報をサーバに送信し、医療従事者がインターネット経由にてパソコンでチェックできるサービスになります。問題がある場合にすぐに対応できる、患者さんの受診回数の減少など、多くのメリットがあります。
当院でもペースメーカーチェックは可能ですし、遠隔モニタリングを行う準備をしています。お気軽にお問い合わせください。